歴史ある希少な「ローズ界の母」
ジュリークを代表する花、ローズ。アデレードの広大な農園の中のローズ畑では数種類のローズが育てられ、年間を通して収穫されています。その中でも1985年の創業当初から35年以上に渡り、原生種にこだわって大切に育ててきた、ジュリークにとって基礎と言えるローズが”ローズガリカ”。歴史のある希少なオールドローズ(1867年以前から存在するローズ)に分類され、さらにそのオールドローズの中でも最も古くから栽培記録が残っているローズ界のお母さんのような存在です。古代ローマでは花びらを乾燥させたものを薬剤に使用していた事から「薬剤師のバラ」という呼び名も。ジュリーク農園のローズガリカは10月から4月にかけて、1トン以上の花を咲かせます。現在ではローズガリカを親とした3種類の交配種も育てています。
圧巻のローズ畑
アデレードの過酷な環境で、農薬や化学肥料を一切使わずにバイオダイナミック無農薬有機農法を用いて育てられたローズは、生命力にあふれた花を次々と咲かせてくれます。大輪の美しいローズが咲き乱れるジュリーク農園の光景は、まさに圧巻!
スタッフは季節ごとに異なるローズ畑の景色を楽しみながら、自然環境によって変化する香りをチェックしています。雨が多く寒い時や、40度以上の暑い時の香りはそれほど強くなく、最も香りの良いローズが咲くのは20~35度の気温で晴天が続く時。そんなローズの香りに誘われて、農園には野生のカンガルーが遊びにきます。カンガルー達にとってジュリーク農園のローズは大好物。むしゃむしゃとローズを食べるカンガルーの横で作業するのはよくある光景。農園ではカンガルー達のために、あえて多めにローズを育てています。
効率が悪いなんて言わないで!
こだわりの手摘み作業
愛情をこめて育てたローズを収穫するひとときは何よりの喜び。花の状態を見極め、香りを確かめるために、枯れた葉の先端や余分な葉を取りのぞきながら、ひとつひとつ手摘みで収穫作業を行います。広大な敷地で手摘み?!とよく驚かれますが、花の収穫を機械に任せると一度に花のすべてを刈り取ってしまうため、収穫は1シーズンに1~2回ほど。一方、手摘みは花にやさしく、ストレスやダメージを最小限に抑えられるので、花を早く回復させることができます。ジュリークのローズが年に5〜6回も繰り返し咲くことができるのは、手摘みでの収穫作業にこだわっているからこそ。手間を惜しまずにコツコツと続けてきた地道な栽培と収穫の方法こそが、生命力あふれる健康的なローズを育む一番の秘訣と言えます。