古くから愛されるハーブの女王
ラベンダーは鮮やかな紫色と心地よい香りが特徴のシソ科のハーブで、その名前はラテン語で「洗う」という意味の言葉が語源。香り高い薬草としてリラックス効果や鎮静作用があることから、古代ギリシャ・ローマ時代では入浴時に使用したり、心身を浄化するハーブとして沐浴にも使われていたそう。洗濯の際には香料として用いられ、下着やシーツなどをしまう棚には乾燥させたラベンダーを置いて移り香を楽しんだりと、気品のある穏やかな香りは古くから様々なシーンで愛されてきました。花言葉は「清潔」「優美」「静寂」など。
時代を越えて人々を癒してきた香り
ラベンダーは現在も分類に関しての研究が行われているほど種類が多く、気候風土によりそれぞれ耐寒性や耐暑性、香りも異なります。ジュリーク農園で育てているラベンダーは、地中海地域原産のアングスティフォリアという「天然の万能薬」とも呼ばれる品種。他の品種と比べて香りが強いのが特徴で、ハーブ特有の土っぽさや爽やかさの中に、奥深くやわらかい香りをしっかりと感じることができます。シャキッとしていてスタイルが良く、1m以上に伸びても草姿が乱れにくいのも魅力のひとつです。一般的にアングスティフォリア系のラベンダーは耐暑性が弱いと言われていますが、ジュリーク農園のラベンダーは、日照時間が長く、強い日差しが照りつけるアデレードの過酷な環境でもパワフルに育ちます。
夏の風物詩!紫色の絨毯
日本と季節が逆のアデレードは、現在冬真っ只中。12月に入ると夏が訪れ、収穫作業が最も忙しい時期に入ります。11月末から12月上旬にかけてジュリークローズやカモマイル、エルダーフラワーが次々と満開になる中、夏の訪れを知らせてくれるかのようにラベンダーも花を咲かせ始めます。咲いた花は約4週間かけてひとつひとつ手摘みで丁寧に収穫されます。ラベンダー畑というと富良野の美しい光景を思い浮かべる方も多いと思いますが、ジュリーク農園のラベンダー畑も圧巻!強い香りに誘われてやってきた蝶たちが、どこまでも続く紫色の絨毯の中でひらひらと舞う姿は、ジュリーク農園の夏ならではの光景です。